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影と花 説話の径を

川端 善明(著)

四六判  360頁 上製
定価 3,200円+税
ISBN 978-4-305-70861-8 C0095
在庫あり

奥付の初版発行年月 2018年05月
書店発売日 2018年06月15日
登録日 2018年05月18日

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紹介

中古・中世説話への誘い

日本語学の分野からも説話を研究してきた著者が、説話集——『今昔物語集』『宇治拾遺物語』『古事談』等——と『梁塵秘抄』から選りすぐりの話に現代語訳と注釈を含んだ解説を添えて説話の面白さを紹介する一冊。

目次

はじめに

I あやかしの影の風景
 角三つ生ひたる鬼
 大会と来迎—十訓抄より
 海を渡って来た天狗—今昔物語集より
 魔の声—日本霊異記・古事談より
 河原院の霊—古事談・宇治拾遺物語より

II ひとすじの思いの物語
 内記聖人の話—今昔物語集より
 或る出家—今昔物語集より
 名僧と聖—今昔物語集より
 盗賊退散、そして祇園界隈—古事談より
 大般若虚読—古事談より
 不浄読経の話—宇治拾遺物語より
 仏の造りかた—宇治拾遺物語より

III 物言いのたくみの風景
 陀羅尼を籠める—宇治拾遺物語より
 毒茸譚—今昔物語集より
 数奇の物語—宇治拾遺物語より
 経読む声と女—古事談・宇治拾遺物語より
 造仏供養始末—宇治拾遺物語より
 月の夜の物張り女—今昔物語集より

IV 諦視するこころの物語
 花山院のこと—今昔物語集より
 付 或る風景—梁塵秘抄より
 銀鍛冶延正—花山院のこと もうひとつ—今昔物語集より
 雪の幽玄—古事談より
 押量除目—今昔物語集より
 狛人占相—古事談より
 みやびの花—今昔物語集より

V 人と人とのあいだの風景
 龍の咋い合い—今昔物語集より
 実方と行成 蔵人頭をめぐる説話—古事談・撰集抄より
 大宮人たち—古事談より
 技能の父と子—古事談より
 家学の父子—古事談より
 女児蘇生—古事談より

あとがき

図版資料(大内裏・内裏・清涼殿図/京師内外図/関係系図)
索引(人名・擬人名/書名/仏神・寺社名/事項・事物名)

前書きなど

説話の魅力は、所詮、語られていることの不思議を読むことに尽きるだろう。起きている事態・事柄それ自体、それへの人のかかわり——態度としての心理、対応としての行為。しかしその不思議はいま、つまり、伝えられてある時間の距離の末のいま、常に自明とは言いがたい。それを明らかにし、その何故かを問うことに、解説はあるだろう。
更に言えば本書には、説話の面白さだけでなく、説話の読み方の面白さを解説した。それは読者が、説話の一種の作者となって説話に参加することである。説話化とそれを呼ぶならば、説話化が逆に一つの読み方である。

著者プロフィール

川端 善明(カワバタ ヨシアキ)
1933年、京都生まれ。京都大学大学院修了。京都大学名誉教授。国語国文学専攻。文学博士。

著書『活用の研究Ⅰ 前活用としての母音交代』『活用の研究Ⅱ 活用の構造』『今昔物語集 本朝世俗部』一〜四(『新潮日本古典集成』共著)『古事談・續古事談』(『新日本古典文学大系』共著)『宇治拾遺ものがたり』(『岩波少年文庫』)『聖と俗 男と女の物語』など。

上記内容は本書刊行時のものです。

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