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俳句のルール

井上 泰至(編) / 片山 由美子(著) / 浦川 聡子(著) / 井上 弘美(著) / 石塚 修(著) / 中岡 毅雄(著) / 深沢 眞二(著) / 岸本 尚毅(著) / 青木 亮人(著) / 木村 聡雄(著) / 森澤 多美子(著)

四六判  176頁 並製
定価 1,200円+税
ISBN 978-4-305-70840-3 C0095
在庫あり

奥付の初版発行年月 2017年03月
書店発売日 2017年03月10日
登録日 2017年02月06日

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書評情報

2017-06-28 山陽新聞 小畑誠氏
2017-04-30 岩手日報 新刊寸評欄
2017-04-30 日刊ゲンダイDIGITAL ここで一句…俳句本特集
2017-04-15 東京新聞/中日新聞 文化面「佐藤文香の俳句月評」
2017-04-03 読売新聞 読売俳壇・枝折欄にて紹介

紹介

これだけ知れば楽しく読める/詠める10の俳句のルールをやさしく説明 !

高校の教科書に載っている作品を中心に、俳句の魅力を味わうのに十分な10のルールを選びました。初めて俳句を読む人々を思い浮かべて書かれた、わかりやすくて本格的な俳句案内書です。

俳句の面白さとは、わずかな素材と、たった一つのレトリックに込めた「感じ」を読み取るところにあると言っていいでしょう。そのためには、多少のルールを了解しておくことが不可欠です。
本書を読まれた方は、読む以前よりも、この小さな詩を自力で読み解く視点を確実に得られるでしょう。そして、たとえ俳句を詠まなくても、場合によっては写真を撮ろうとする衝動に駆られることでしょう。
よりよい写真を撮ったり、人の心を動かす文章を書いたりすることへの大切なヒントをも、本書は内蔵しています。そうした「視点」を得られることこそ、本書の「ねらい」です。

執筆は、井上泰至/片山由美子/浦川聡子/井上弘美/石塚 修/中岡毅雄/深沢眞二/岸本尚毅/青木亮人/木村聡雄/森澤多美子。

目次

●はじめに
俳句―そのルールに潜む「日本らしさ」のプログラム
▼井上泰至
・俳句占い
・技巧のない句にもあるルール
・しっかりと観察し繊細に言葉を選ぶ
・リズムと文字が交錯する美の世界
・ルールを知れば俳句はますます楽しい
・俳句という「器」の日本らしさ

第1章●季語(きご)
―俳句にはなぜ季語が必要なのでしょう?
▼井上泰至
・季節感―豊かでドラマチックな四季
・安定感があるから連想が働く
・なぜ、ルールとしての「季語」は生まれたか?
・人間くさい季語たち
・俳句の生み出す時間

第2章●定型・字余り(ていけい・じあまり)
―なぜ俳句は五七五なのでしょう?
▼片山由美子
・俳句は五・七・五
・五・七・五というリズム
・五・七・五を成り立たせているもの
・字余り
・字足らず
・定型と破調

第3章●省略・連想(しょうりゃく・れんそう)
―短い俳句は何を省略すれば効果的なのでしょう?
▼浦川聡子
・省略―想像の翼を広げるために
・省略は日本の伝統芸能にも見られる
・短い俳句に「説明」は要らない
・一点に焦点を絞り、あとは潔く捨てる
・当たり前すぎる形容詞や動詞を再点検する
・「理由」や「経過」は述べなくていい
・こういう省略をしてはならない
・連想を磨く……究極の省略
・何を削り、何を残すか

第4章●切字・切れ(きれじ・きれ)
―俳句にはなぜ「切れ」があるのでしょう?
▼井上弘美
・切字「や」のはたらき
・切字「かな」のはたらき
・切字「けり」のはたらき
・その他の「切字」

第5章●句会(くかい)
―俳句はどうして集団で作り、批評しあうのでしょう?
▼石塚 修
・作者が読者と入りまじる文学
・句会のすすめ方
・句会の歴史的な変遷
・句会の教育的な意義

第6章●文語と口語(ぶんご と こうご)
―俳句も現代の詩なのに、どうして文語で詠むのでしょう?
▼中岡毅雄
・口語で表現する現代詩
・高浜虚子の「大根の葉」の句
・文語表現の魅力を体験してみよう
・韻文としての俳句の性質
・文語表現には格調がある
・文語表現は省略が効く①
・文語文体は省略が効く②
・例以外としての口語俳句

第7章●滑稽・ユーモア(こっけい・ゆーもあ)
―俳句はどうしてユーモアの詩と言われるのでしょう?
▼深沢眞二
・スローガンと俳句
・思いを、ユーモアにくるんで
・日本語の詩の展開
・『古今和歌集』仮名序の説明する和歌
・和歌から連歌が派生すること
・連歌が長く続けられてゆくこと
・俳諧が連歌から分かれた事情
・俳句にユーモアが必要なわけ
・現代、古典の俳諧を読む際に注意したいこと

第8章●写生と月並(しゃせいとつきなみ)
―俳句はなぜ実際にモノを見ることを重視するのでしょう?
▼岸本尚毅
・写生句とはどんな句か
・写生と近代
・「見たまま」「ありのまま」の意味
・「写生」一本やりでは限界がある

第9章●無季・自由律(むき・じゆうりつ)
―季語も定型もない俳句とはどういうものなのでしょう?
▼青木亮人
・俳句の条件
・俳句史の流れ
・「俳句的」とは?
・中村草田男を例に
・「万緑」をあえて使ったワケ
・『もののけ姫』のような自然が「万緑」
・「俳句」とは
・自由律における「俳句」
・無季句における「俳句」
・自由律や無季句を貫く「俳句」性とは

第 10 章●国際俳句(こくさいはいく)
―世界中でハイクが詠まれているのはなぜでしょう?
▼木村聡雄
・俳句の二十一世紀
・至るところ俳句
・三行自由詩
・自然とそのほかの主題
・日本発、世界へ
・短さが意味すること
・極東の島国への興味
・俳句への憧れ
・国際俳句とは何か

●おわりに
どうすれば、俳句はおもしろく読めるのか、楽しく学べるのか
▼井上泰至
・俳句的視点を身につける
・日本語表現のエッセンス

●俳句用語解説
森澤多美子

●執筆者一覧

著者プロフィール

井上 泰至(イノウエ ヤスシ)
防衛大学校教授。公益社団法人日本伝統俳句協会常務理事。著書に、『雨月物語の世界 上田秋成の怪異の正体』(角川選書、2009年)、『春雨物語 現代語訳付き』(角川ソフィア文庫、2010年)、『子規の内なる江戸 俳句革新というドラマ』(角川学芸出版、2011年)、『江戸の発禁本』(角川選書、2013年)、『雑食系書架記』(学芸みらい社、2014年)、『近代俳句の誕生 子規から虚子へ』(日本伝統俳句協会、2015年)など。NHK木曜時代劇『まんまこと〜麻之助裁定帳』(2015年7月〜10月)の俳句を担当する。
片山 由美子(カタヤマ ユミコ)
公益社団法人俳人協会理事、俳誌「狩」副主宰。元青山学院女子短期大学非常勤講師。評論『現代俳句との対話』(本阿弥書店、一九九三年。俳人協会評論新人賞受賞)、『俳句を読むということ』(角川書店、二〇〇六年。俳人協会評論賞受賞)、『現代俳句女流百人』(牧羊社、一九九三年)、句集『風待月』(角川書店、二〇〇四年)、『香雨』(ふらんす堂、二〇一二年)など。
浦川 聡子(ウラカワ サトコ)
編集者。俳人。現代俳句協会所属、俳誌「晨」同人。放送大学非常勤講師。別冊NHK俳句『もっと知りたい 美しい季節のことば』(NHK出版、二〇一三年)、句集『クロイツェル・ソナタ』(ふらんす堂、一九九八年)、『水の宅急便』(ふらんす堂、二〇〇二年)、『眠れる木』(深夜叢書社、二〇一二年)など。
井上 弘美(イノウエ ヒロミ)
公益社団法人俳人協会評議員。「汀」主宰。「泉」同人。武蔵野大学非常勤講師。朝日新聞京都俳壇選者。句集『あをぞら』(富士見書房、二〇〇二年)、『汀』(角川マガジンズ、二〇〇八年)、NHK俳句『俳句上達9つのコツ―じぶんらしい句を詠むために』(NHK出版、二〇一三年)など。
石塚 修(イシヅカ オサム)
筑波大学教授(日本古典文学・近世文学、国語教育研究)。『茶の湯ブンガク講座 近松・芭蕉から漱石・谷崎まで』(淡交社、二〇一六年)、『納豆のはなし 文豪も愛した納豆と日本人の暮らし』(大修館書店、二〇一六年)、『西鶴の文芸と茶の湯』(思文閣出版、二〇一四年)、『中学校・高等学校 国語科教育法研究』(共著、東洋館出版社、二〇一三年)など。第25回茶道文化学術奨励賞受賞(二〇一四年度)。
中岡 毅雄(ナカオカ タケオ)
俳人。「藍生」所属。評論『高浜虚子論』(角川書店、一九九七年。俳人協会評論新人賞)、評論『壺中の天地 現代俳句の考証と試論』(角川学芸出版、二〇一一年。俳人協会評論賞)、NHK俳句『俳句文法心得帖』(NHK出版、二〇一一年)、句集『一碧』(花神社、二〇〇〇年)、『啓示』(ふらんす堂、二〇〇九年)など。
深沢 眞二(フカサワ シンジ)
和光大学教授(日本古典文学、連歌・俳諧研究)。『風雅と笑い―芭蕉叢考』(清文堂出版、二〇〇四年)、『連句の教室 ことばを付けて遊ぶ』(平凡社新書、二〇一三年)、『旅する俳諧師―芭蕉叢考 二』(清文堂出版、二〇一五年)、『芭蕉・蕪村 春夏秋冬を詠む 春夏編』『芭蕉・蕪村 春夏秋冬を詠む 秋冬編』(共著、三弥井書店、二〇一五〜六年)など。
岸本 尚毅(キシモト ナオキ)
俳人。俳誌「天為」「屋根」同人。岩手日報俳壇選者、山陽新聞俳壇選者。句集『舜』(花神社、一九九二年)、『俳句の力学』(ウエップ、二〇一三年。第23回俳人協会評論新人賞)、『高浜虚子 俳句の力』(三省堂、二〇一〇年。第26回俳人協会評論賞)など。
青木 亮人(アオキ マコト)
愛媛大学准教授(近現代俳句研究)。俳句評論集『その眼、俳人につき』(邑書林、二〇一三年。俳人協会評論新人賞及び愛媛出版文化賞大賞)、論文「汽罐車のシンフォニー 山口誓子の連作俳句について」(『昭和文学研究』七三号、二〇一六年)、評論「批評家たちの「写生」 小林秀雄」(俳句雑誌『翔臨』七六号、二〇一三年〜連載中)など。
木村 聡雄(キムラ トシオ)
日本大学教授(比較文学/英米文学研究)。俳人。現代俳句協会国際部長。国際俳句交流協会理事。日本PENクラブ会員。句集『彼方』(邑書林、二〇〇一年)、『いばら姫』(ふらんす堂、二〇一〇年)、論文 “A New Era for Haiku”(Frogpond, U.S., 37-1, 2014)、評論『英米文学にみる仮想と現実』(共著、彩流社、二〇一四年)、解説に『丸善イギリス文化事典』(共著、丸善出版、二〇一四年)など。
森澤 多美子(モリサワ タミコ)
国立高等専門学校機構沼津工業高等専門学校准教授(日本古典文学・近世文学研究)。元静岡県富士見中学校・高等学校教諭。報告「素描・滝の本連水ー芭蕉を愛した明治俳人」(大輪靖宏編『江戸文学の冒険』翰林書房 二〇〇七年)など。

上記内容は本書刊行時のものです。

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