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古代日本漢詩文と中国文学

胡 志昂(著)

A5判  352頁 上製
定価 8,000円+税
ISBN 978-4-305-70792-5 C0095
在庫あり

奥付の初版発行年月 2016年02月
書店発売日 2016年02月15日
登録日 2016年01月20日

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紹介

古代日本漢詩文の魅力は、その豊かな国際性にある。

大規模な遣唐使船団が海原を行き来していた時代。
時代の先端を行く、異文化交流を担い、新しい時代文化の創造に直接関わってきた人々の学識や人となり、彼らの遭遇した紆余曲折及びその心中の喜怒哀楽といった感情の起伏と色彩は、文学研究からしか伝わってこない。
本書はそのようなスタンスから、古代日本の文化、ひいては中日交流が緊密で頻繁であった古代東アジア文化圏の一端を明らかにする。

【……大規模な遣唐使船団が海原を行き来していた時代の異文化交流の様相は、当時の史料が豊富に現存しているため、すでに相当に確実に解明されてはいる。しかし、時代の先端を行く異文化交流を担い新しい時代文化の創造に直接関わってきた人々の学識や人となり、彼らの遭遇した紆余曲折及びその心中の喜怒哀楽といった感情の起伏と色彩が歴史学的研究から伝わってこない。これは文学研究の領域であり、文学作品を実際に読む楽しみでもある。言い換えれば、つまり詩賦や和歌の生まれる時代社会背景を視野に入れつつ文学の作品を読めば、その時代社会の様相を人々の感情の色彩も含めてもっと生動的に読み解くことができるのである。その意味で文学は歴史に肉付け、感情を添える花とも言えるであろう。】……「前書」より

目次

前書

総論
古代漢詩文の思想理念とその展開
一 はじめに
二 斉魯之学―二つの側面
三 皇猷―文学と憲章法則
四 雕章麗筆―文学の自立
五 近江風流
六 平城の詩風
七 むすびに

第一部 詩人論
第一章 大友皇子の伝と詩―近江風流を今に伝える詩人―
一 はじめに
二 伝記
三 侍宴詩
四 述懐詩
五 むすびに
第二章 大津皇子の詩と歌―詩賦の興り、大津より始れり―
一 はじめに
二 古今集序の言質―大津皇子初めて詩賦を作った
三 伝記の吟味
四 五言詩・春苑言宴
五 五言詩・遊獵
六 「述志」は幼時の習作か
七 臨終の絶句
八 むすびに
第三章 釈智藏の詩と老荘思想
一 はじめに
二 生い立ち
三 遣唐留学の期間と行状
四 五言詩二篇の趣向
五 仏教と玄学
六 むすびに
第四章 大神氏と高市麻呂の従駕応詔詩
一 異色の従駕応詔詩
二 大神高市麻呂その人と評判
三 諫争事件
四 大神氏と三輪山信仰
五 三輪氏と大和政権
六 むすびに
第五章 最盛期の遣唐使を支えた詩僧・釈弁正
一 はじめに
二 「滑稽」の意味
三 五言詩「与朝主人」の制作背景
四 「朝主人」と李隆基
五 絶句「在唐憶本郷」に見る表現趣旨
六 むすびに
第六章 奈良王朝の「翰墨之宗」―藤原宇合
一 はじめに
二 遣唐副使の収穫
三 東国総官の活躍
四 長屋王時代
五 藤氏四子の時代
六 西海道節度使の苦悩
七 むすびに

第二部 主題論
第一章 藤原門流の饗宴詩と自然観
一 はじめに
二 不比等の「元日応詔」
三 房前の侍宴詩と公宴詩
四 藤原家の私宴詩
五 むすびに
第二章 暮春三月曲水宴考
一 歳時上の春
二 暮春上巳の祓禊
三 漢代の上巳と禊
四 三月三日と上巳
五 流觴曲水の宴
六 日本上代の曲水宴
七 歳時行事の移り変わり
八 むすびに
第三章 遊士と風流
一 はじめに
二 先秦遊士―その発生と活躍
三 秦漢遊士の変質
四 魏晋風流の展開
五 斉梁風流の成立
六 むすびに

所収論文一覧
後書

第三部 国際学会論文
第一章 遣唐大使多治比广成的述怀诗―透视遣唐使最盛期的政治与文学―
一 律令制度与诗文风雅
二 大宝律令重启遣唐使节
三 遣唐大使咏诗述怀
四 诗文风雅遍及名门望族
五 选拔使节与汉诗文学
第二章 关于少女投水传说歌辞的几点探讨
一 引言
二 菟原少女传说歌词辞
三 少女投水的真相
四 争婚壮士之死
五 结语
第三章 《古今集》两序与中国诗文论
一 序言
二 文学與政治
三 诗歌『六义』
四 诗歌品评
五 结语

著者プロフィール

胡 志昂(コ シコウ)
1955年、上海市生。復旦大学日文科卒。慶應義塾大学大学院博士課程単位取得退学。博士(文学)。第十一回上代文学会賞受賞。現在埼玉学園大学教授。
著書『日藏古抄李嶠詠物詩注』(上海古籍出版社、1998)、『奈良万葉と中国文学』(笠間書院、1998)他。

上記内容は本書刊行時のものです。

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