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書評あり

 コレクション日本歌人選 5

おもろさうし

島村 幸一(著)

四六判  146頁 並製
定価 1,200円+税
ISBN 978-4-305-70656-0 C0092
在庫あり

奥付の初版発行年月 2012年06月
書店発売日 2012年07月06日
登録日 2012年06月14日

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書評情報

2013-02-24 日本経済新聞 

解説

うたの森に、ようこそ。
柿本人麻呂から寺山修司、塚本邦雄まで、日本の代表的歌人の秀歌そのものを、堪能できるように編んだ、初めてのアンソロジー、全六〇冊。「コレクション日本歌人選」の、おもろさうしです。

紹介

日本の代表的歌人の秀歌を堪能するアンソロジー「コレクション歌人選」(3期・全60冊)。古琉球の精神世界を謡う、おもろさうし。

うたの森に、ようこそ。
柿本人麻呂から寺山修司、塚本邦雄まで、日本の代表的歌人の秀歌そのものを、堪能できるように編んだ、初めてのアンソロジー、全六〇冊。「コレクション日本歌人選」の、おもろさうしです。

琉球王府が編纂した『おもろさうし』の歌謡は
和歌の音律とは異なる独特なもので、
国王を霊的に守護しようとする、
古琉球の精神世界が謡われている。

おもろさうし
『おもろさうし』は、17世紀の初頭に琉球王府が編纂した宮廷歌謡集、儀礼歌集である。その歌謡(オモロ)は古琉球期の16世紀を中心とした時代に盛んにつくられ謡われていた。八音(はちおん)に傾(かたむ)く音律は、日本の歌謡世界、和歌世界の音律とは異なる独特なもので、もうひとつの「日本文学」をかたちづくる。『おもろさうし』には、国王や領主、外洋に船出する船人をオナリ神(神女(しんにょ))の霊的力によって守ろうとする古琉球の精神世界が謡われている。

目次

〔01〕 〈「押し遣たる精軍」—首里王府の八重山侵略—〉
   第一—三五(重複、第十一—五六一・第二十一—一四一三)
   おらそいおもろのふし
   一聞得大君ぎや 押し遣たる精軍
    按司襲いしよ 世 添ゑれ
   又鳴響む精高子が 押し遣たる精軍
   又あはれ愛し君南風
    島討ち 為ちへす 戻りよれ
   又あはれ愛し君南風
    国討ち 為ちへす 戻りよれ
   又もりやへ子達 大国 為ちへ
    島討ち 為ちへす 戻りよれ
   又大ころ達 大国 為ちへ
    国討ち 為ちへす 戻りよわれ
   又良底数 ころ達よ
    島討ち 為ちへす 戻りよわれ
   又み御船数 ころ達よ
    合おてす 戻りよれ
   又おぼつぎやめ 鳴響で
    合おてす戻りよれ
〔02〕 〈「東方に向かて 板門 建て直ちへ」—東方に門を開くグスク—〉
   第二—四二
   おもろくさりおろちへがふし
   一聞ゑ中城
    東方に 向かて
    板門 建て直ちへ
    大国 襲う 中城
   又鳴響む中城
    てだが穴に 向かて
〔03〕 〈「沖膾 しめて/辺膾 しめて」—島津の琉球侵攻を呪詛する—〉
   第三—九三
   しより大ぎみがふし
   一聞得大君ぎや
    鳴響む精高子が
    按司襲いしよ よしれ
   又島討ち吉日 取りよわちへ
    世添い吉日 取りよわちへ
   又精軍せぢ 降ろちへ
    百歳せぢ 降ろちへ
   又げらへ大ころ達
    かい撫で真ころ達
    按司襲い
   又あよが内や 真強く あれ
    肝 強く 真だに あれ
   又君君しよ 守れ
    主主しよ 守れ
   又大和島いつ子
    前坊主のくはら
   又あよが内は 迷わちへ
    肝が内は 迷わちへ
   又こむ手 結い倒ちへ
    あたす 結い倒ちへ
   又沖膾 しめて
    辺膾 しめて
   又大和島ぎやめむ
    やしる国ぎやめむ
   又糸 渡ちへ 掛けわれ
    縄 渡ちへ 掛けわれ
   (又)首里杜 適て
    真玉杜 適て
   又いつ子 祈られて
    くはら 誇られて
   又聞得大君ぎや
    照るかはに 知られゝ
〔04〕 〈「まちちけが おもろ 口正しや あ物」—オモロ歌唱者の名乗り—〉
   第五—二六四
   あおりやへがふし
   一まみちけが おもろ
    口正しや あ物
    英祖にや末 思い子す ちよわれ
   又今日の良かる日に
    今日の輝る日に
   又首里杜ぐすく
    真玉杜ぐすく
   又百浦襲い ちよわちへ
    精の御殿 ちよわちへ
〔05〕 〈「石は 割れる物/金は 僻む物」—オモロ歌唱者の表現—〉
   第八—四六六
   きみがなしふし
   一阿嘉のおゑつきや
    饒波のおゑつきや
    十百年 ちよわれ
   又あし井戸の 有らぎやめ
   くも清水 有らぎやめ
   又石ぎや命てば
    石は 割れる物
   又金が命てば
    金は 僻む物
〔06〕 〈「朝凪れが し居れば/夕凪れが し居れば」—海上の巡行表現—〉
   第十—五二四
   あかんおゑつきがかいとりがふし
   一聞ゑ蒲葵せり子
    け やれ け
   又鳴響む蒲葵せり子
   又朝凪れが し居れば
   又夕凪れが し居れば
   又板清らは 押し浮けて
   又棚清らは 押し浮けて
   又船子 選で 乗せて
   又手楫 選で 乗せて
   又しちよきや 潟原に
   又まきしや 潟原に
   又細ら波 立てば
   又夫婦波 立てば
   又鈴の鳴り し居れば
   又金の鳴り し居れば
   又百十 矛 持たちへ
   又七十 弓 持たちへ
   又百十 さだけわちへ
   又七十 したけわちへ
   又東方に 歩で
   又てだが穴に 歩で
〔07〕 〈「ゑけ 上がる三日月や」「ゑけ 上がる赤星や」—巡行に立つ神女—〉
   第十—五三四
   一ゑけ 上がる三日月や
   (又)ゑけ 神ぎや金真弓
   又ゑけ 上がる赤星や
   又ゑけ 神ぎや金真巻
   又ゑけ 上がる群れ星や
   又ゑけ 神が差し奇せ
   又ゑけ 上がる命雲は
   又ゑけ 神がまなきゝ帯
〔08〕 〈「かさす若てだ/真物若てだ」—久米島の英雄—〉
   第十一—五六八
   いやゝとよたしがふし
   一福地儀間の主よ
    良かる儀間の主よ
    おもい 乞て げらへ
   又宇根ぐすく げらへ
    大ぐすく げらへ
   又かさす若てだよ
    真物若てだよ
   又石門は 建てゝ
    金門は 建てゝ
〔09〕 〈「子丑が時 神が時/寅卯の時 神が時」—神が顕現する時間—〉
   第十一—五九六(重複、第二十一—一四六三)
   やふつよためかちへがふし
   一子丑が時 神が時
    知らたる いちよか/\ころ達
    綾の御拍子 打ちよわちへ
    神は 待ただな
   又寅卯の時 神が時
   又今日の時よさは 神(が)時
   又なまの時よさは 神が時
〔10〕 〈「夏は しげち 盛る/冬は 御酒 盛る」—夏と冬、琉球の二つの季節—〉
   第十二—六七一(重複、第十五—一〇六九)
   きみがなしがふし
   一伊祖の戦思ひ
    月の数 遊び立ち
    十百年 若てだ 栄やせ
   又いぢき戦思い
   又夏は しげち 盛る
   又冬は 御酒 盛る
〔11〕 〈「君手擦り 間遠さ/見物遊び 間遠さ」—王の御事(御言葉)、詞書きを持つオモロ—〉
   第十二—七四〇
   万暦三十五年丁未の年君手擦りの
   百果報事の時に十月十日己の巳の日の
   丑の時に聞得大君のみ御前より給申候
   一聞得大君ぎや
    さしふ 降れ直ちへ
   按司襲いしよ
   十百末 精 勝て ちよわれ
   又鳴響む精高子が
    むつき 降れ相応て
   又いけな君 集へて
    成り子 揃へて
   又按司襲いぎや御事
    王にせが御事
   又年 八年 成るぎやめ
    吉日 八年 成るぎやめ
   又君手擦り 間遠さ
    見物遊び 間遠さ
   又大ころ達 集へて
    もりやへ子達 揃へて
   又君いきよい 実に 有れ
    神使い だに 有れ
   又赤口が 結い付き
    てだ神達 鳴響で
   又照るかはむ 誇て
    いちろ子む 誇て
〔12〕 〈「羽打ちする小隼 孵ちへ」—鳥に譬えられる船—〉
   第十三—七六〇(重複、第二十二—一五四九)
   しよりゑとのふし
   一首里 おわる てだ子が
    接ぢやの細工 集ゑて
    羽打ちする小隼 孵ちへ
   又ぐすく おわる てだ子が
〔13〕 〈「袖 垂れて 走りやせ」—理想的な航行の表現—〉
   第十三—八七八
   しよりゑとのふし
   一山の国かねが
    撫でゝおちやる小松
    按司襲いに 世果報せぢ みおやせ
   又誇りころがまが
    艫勝り げらへて
   又誇りころがまが
    島届け げらへて
    出ら数 袖 垂れて 走りやせ
〔14〕 〈「吾 守て 此の海 渡しよわれ」—岬の神に祈る船人—〉
   第十三—九〇四
   しよりゑとのふし
   一大西に 鳴響む
    聞へなよくら
    吾 守て
    此の海 渡しよわれ
   又崎枝に 鳴響む
    (聞へなよくら)
〔15〕 〈「吾がおなり御神/弟おなり御神」—ヲナリ神に守られる船人—〉
   第十三—九六五
   すゞなりがふなやれのふし
   一吾がおなり御神の
    守らてゝ おわちやむ
    やれ ゑけ
   又弟おなり御神の
   又綾蝶 成りよわちへ
   又奇せ蝶 成りよわちへ
〔16〕 〈「真人達も こが 見欲しや 有り居れ」—オモロの恋歌—〉
   第十四—九八三
   一玻名城按司付きの大親
   又花城ちやら付きの大親
   又一人子の やぐさ子は 生ちへ置ちゑ
   又外辺りに 内辺りに あへる
   又初がりやが したしらひよは 選で
   又立ち選びに 筋選びに 選で
   又二十読は 三十読は しちへおちへ
   又玻名城いちや井戸に 降れて
   又綛 延ゑちへ 布 延ゑちへ 降れて
   又思ひがけず 首里赤頭部 行き逢て
   又真人達も こが 見欲しや 有り居れ
   又掟達も こが 清らさ 有居れ
〔17〕 〈「前鞍に てだの形 描ちへ/後鞍に 月の形 描ちへ」—陸上の巡行表現—〉
   第十四—九八六
   おとまりがふし
   一知花 おわる 目眉清ら按司の
   又知花 おわる 歯清ら按司の
   又御鉢巻 手強く 巻き しよわちへ
   又白掛け御衣 重べ御衣 しよわちへ
   又十重きゝ帯 廻し 引き締めて
   又大刀よ 掛け差し しよわちへ
   又腰刀よ いかさ差し しよわちへ
   又山羊皮草履 うちおけくみ しよわちへ
   又馬曳きの 御駄曳きの 小太郎
   又真白馬に 金鞍 掛けて
   又前鞍に てだの形 描ちへ
   又後鞍に 月の形 描ちへ
〔18〕 〈「勝連の阿摩和利 十百歳 ちよわれ」—称えられる「地方」の英雄—〉
   第十六—一一二九
   さはちきよがふし
   一勝連の阿摩和利
    十百歳 ちよわれ
   又肝高の阿摩和利
   又勝連と 似せて
   又肝高と 似せて
〔19〕 〈「屋良座大司/屋良座若司」—町方「那覇」に繋がる地方オモロ—〉
   第二十—一三七一
   さはちへきよがふし
   一屋良大司
    吾がころよ 見守て
    神楽ぎやで 鳴響で
   又屋良座若司
   又精軍 押し発てば
   又はゝら 押し発てば
〔20〕 〈「綾庭の 珍らしや」—高級神女、君南風の招来—〉
   第二十一—一四一一(重複、第十一—五五九)
   くめのきみはゑがふし
   一おぼつ 居て 見れば
    ざりよこ 為ちへ 見れば
    綾庭の 珍らしや
   又仲地綾庭に ゑんげらへ 有りる
   又仲地奇せ庭に むかげらゑ 有りる
   又真鳴響たが 使いしよ
    久米の島 おわちやれ
   又吾がころが 使いしよ
    成さが島 おわちやれ
   又うきおほぢが世やてや
    百甕む 据へまし
   又綾庭の大ころ
    あまこ 合わちへ 戻らめ
   又綾庭のころ/\
    御顔 合わちへ 戻らめ

著者プロフィール

島村 幸一(シマムラ コウイチ)
1954年神奈川県生。琉球大学卒。法政大学大学院修士課程修了。博士(文学)。現在 立正大学文学部教授(琉球文学)。
著書『『おもろさうし』と琉球文学』(笠間書院)論文「琉球の説話世界—正史にみる第一尚氏をめぐる伝承的叙述の成長—」「琉球弧の神歌の人称表現—宮古島狩俣の神歌から—」「琉球船、土佐漂着資料にみる伝承的記事をめぐってー二つの天女伝承を中心にー」など。

上記内容は本書刊行時のものです。

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