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 コレクション日本歌人選 3

小野小町

大塚 英子(著)

四六判  122頁 並製
定価 1,200円+税
ISBN 978-4-305-70603-4 C0092
在庫あり

奥付の初版発行年月 2011年02月
書店発売日 2011年03月10日
登録日 2011年02月01日

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書評情報

2013-02-24 日本経済新聞 
2011-04-24 朝日新聞 
2011-03-27 日本経済新聞 
2011-03-27 毎日新聞 

紹介

うたの森に、ようこそ。
柿本人麻呂から寺山修司、塚本邦雄まで、日本の代表的歌人の秀歌そのものを、堪能できるように編んだ、初めてのアンソロジー、全六〇冊。「コレクション日本歌人選」の第1回配本、小野小町です。

わたくしは小町に関する先行の文献を渉猟(しょうりょう)して、つくづくとそれらの中に、いかに実在の歌人と伝説の女性がほしいままに混り合っているかを思い知らされた。----目崎徳衛

小野小町(おののこまち)
平安初期の六歌仙にただ一人選ばれた女性。業平とともに色好みとして名を馳せ、後人による小町歌が加わり、美人落魄伝説の主人公としてその名が各地に伝播した。生没年も出自も定かではなく、小町が残した歌で確かなのは『古今集』の十八首だけだが、その歌から九世紀中葉の宮廷と文化人の間で新しい歌が形成されていく時流の中心に生きた小町像が浮かび上がる。唐代文学と新仏教の波を受けつつ仮名文字が生み出される渦中にあって、恋歌を詠い続けることで王朝女流文学の先駆的存在となった。「百人一首」で有名な「花の色は移りにけりな」の歌は、その実像と虚像の架け橋である。

目次

01 思ひつつぬればや人の見えつらむ夢としりせばさめざらましを
02 うたた寝に恋しき人を見てしより夢てふものは頼みそめてき
03 いとせめて恋しき時はむばたまの夜の衣をかへしてぞ着る
04 うつつにはさもこそあらめ夢にさへ人目をよくと見るがわびしさ
05 かぎりなき思ひのまゝに夜も来む夢路をさへに人はとがめじ
06 夢路には足もやすめず通へどもうつゝにひとめ見しごとはあらず
07 秋の夜も名のみなりけり逢ふといへばことぞともなく明けぬるものを
08 あはれてふことこそうたて世の中を思ひはなれぬほだしなりけれ
09 花の色はうつりにけりないたづらにわが身世にふるながめせしまに
10 秋風にあふたのみこそ悲しけれわが身むなしくなりぬと思へば
11 わびぬれば身をうき草の根を絶えて誘ふ水あらばいなむとぞ思ふ
12 おきのゐて身を焼くよりもかなしきは都島べの別れなりけり
13 人に逢はむつきのなきには思ひおきて胸走り火に心やけをり
(14) 阿倍清行 包めども袖にたまらぬ白玉は人を見ぬめの涙なりけり
15 おろかなる涙ぞ袖に玉はなす我はせきあへずたぎつ瀬なれば
16 今はとてわが身時雨にふりぬれば言の葉さへに移ろひにけり
(17) 小野貞樹 人を思ふ心の木の葉にあらばこそ風のまにまに散りも乱れめ
18 見るめなきわが身を浦としらねばやかれなで海人の足たゆくくる
19 海人のすむ里のしるべにあらなくにうらみむとのみ人のいふらむ
20 色見えで移ろふものは世の中の人の心の花にぞありける
21 岩の上に旅寝をすればいと寒し苔の衣を我に貸さなん
22 心から浮きたる舟に乗りそめて一日も浪に濡れぬ日ぞなき
23 あまの住む浦漕ぐ舟の梶をなみ世を海わたる我ぞ悲き
24 花咲きて実ならぬ物は海つうみのかざしにさせる沖つ白波
25 よひよひの夢のたましゐ足たゆくありても待たむ訪ひにこよ
26 ちはやぶる神も見まさば立ちさわぎ天の戸川の樋口あけたまへ
27 けさよりは悲しの宮の山風やまたあふ坂もあらじと思へば
28 あはれなりわが身のはてやあさみどりつひには野辺の霞と思へば
29 あるはなくなきは数そふ世の中にあはれいづれの日まで歎かん
30 陸奥は世をうき島もありといふを関こゆるぎのいそがざるらむ
31 秋風の吹くたびごとにあなめあなめ小野とはなくて薄おひけり
歌人略伝
略年譜
解説「最初の女流文学者小野小町」(大塚英子)
読書案内
【付録エッセイ】小野小町(抄)(目崎徳衛)

著者プロフィール

大塚 英子(オオツカ ヒデコ)
大塚英子(おおつか・ひでこ)
* 1933年岡山県生。
* 東京大学文学部国文学科卒業。
* 元 駒澤大学講師(非常勤)。
* 主要著書・論文
『古今集小町歌生成原論』(笠間書院)
「嵯峨詩壇の成立に与えた白詩の影響についてー「落花篇」と「新楽府」ー」(和漢比較文学第4号)

上記内容は本書刊行時のものです。

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