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 西鶴と浮世草子研究 5

西鶴と浮世草子研究 第五号 特集[芸能]

原 道生(編) / 河合 眞澄(編) / 倉員 正江(編)

A5判  360頁 並製
定価 2,500円+税
ISBN 978-4-305-60205-3 C0095
在庫あり

奥付の初版発行年月 2011年06月
書店発売日 2011年06月21日
登録日 2011年05月26日

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紹介

都市の消費文化の代表格、芸能は、
江戸時代前期、浮世草子とどう絡み合っていたのだろうか--。

浮世草子は成立の当初から芸能と密接な関係にあった。
西鶴は役者や俳人との親交から役者ばなしの可能性を開き、其磧は旦那芸が高じて役者評判記を定期刊行物として定着させ、南嶺は衒学趣味溢れる劇書というジャンルを確立した。
彼らの活躍時期はそれぞれ元禄・享保・宝暦と、歌舞伎を中心とする芸能の時代区分とほぼ合致している。
そうした芸能の変遷と浮世草子の展開がどう関わるのか----草子屋八文字屋が芸能文化の普及に果たした役割を含め、改めて問題提起を試みる。

西鶴と浮世草子時代周辺の、人形浄瑠璃・歌舞伎を中心とした演劇のほか、雑技・話芸・歌謡といった身体芸に関わる諸芸全般を、広くとりあげ、それらの関係を結びつけていきます。

江戸時代前期の芸能のあり方を考え抜きます。

目次

〔付録CD紹介〕

(1)
倉員正江[編]
浮世草子の芸能関連挿絵集成
《八文字屋本をはじめとする浮世草子と絵本の中から、芸能に関係する図、芸能研究に資すると思われる挿絵を今回解説を付してCDに収録しました。作品一覧のほか、キーワード別一覧からも見ることが出来るようにしました。大分類は以下。[01]劇場 [02]見世物芸 [03]大道芸 [04]座敷芸・遊興 [05]遊芸・諸芸 [06]芝居場面・趣向 [07]風俗・事件 [08]行事・物見遊山 [09]人物・商売 [10]人名(固有名詞 含む座本名)・神名 [11]地名(固有名詞 含む寺社名) [12]書名・外題(固有名詞 含む段名) [13]口上の文句》

(2)
河合真澄[編]
役者評判記に見る歌舞伎の軽業挿絵集成
元禄11年(1698)--明和9年(1772)
《本号所載の座談会にちなんで、役者評判記の中から、歌舞伎狂言の中で見られた軽業(音曲、動物、物売り、からくりなどの見世物的要素を持つ演技を含む)に関する挿絵を119点収録。軽業キーワード一覧、役者別一覧、から見ることが出来るようにしました。》

〔本編目次〕

■巻頭グラビア
倉員正江編◎
1.役者絵と浮世草子挿絵--『好色一代男』に取材した役者絵
2.八百屋お七--西鶴と其磧が生んだ江戸のヒロイン

■特集座談会
原道生・川添裕・河合眞澄・倉員正江◎
身体芸能と西鶴・浮世草子の時代--歌舞伎、人形浄瑠璃、見世物、諸芸の視点から

《取り上げる「芸能」の範囲と話の進め方/浮世草子時代の演劇の流れ--その前史/西鶴と貞享期の演劇/西鶴の死から近松の死まで/享保十年代以降の上方演劇略史 /前期と後期の見世物の違い--「身体性」の問題/手持ちの絵画資料にみる見世物・諸芸/浮世草子などにみる見世物/歌舞伎と軽業/立役の軽業/身体芸のユニオン/軽業と芝居の融合/諸芸のひろがりと分類/どこまで大衆的といえるのか/芸能の享受者としての女性/西鶴と役者のおつきあい/歌舞伎作者の実態とは/評判記の合評形式/役者評判記で仕掛ける"スター誕生"/南嶺の劇書の意味とは/歌舞伎そのままと歌舞伎離れ/都市の情景としての見世物/略年表》

■エッセイ
武藤純子◎市川家の子役--市川九蔵と升五郎
川添裕◎スピードと社会、そして身体
青木武信◎興行の側面からみたジャワ大衆芸能--芸能の通文化的研究をめざして

■特集論文
山田和人◎竹田からくりの演目と分類
浅野秀剛◎『好色世話絵づくし』の紹介
神田由築◎役者評判記にみる旅芝居--「塩を踏む」若旦那
北川博子◎八文字屋本『陳扮漢』と浄瑠璃・歌舞伎
佐藤至子◎昔の芝居を今見るごとし--柳亭種彦の合巻における歌舞伎の再現
長谷川強◎『風流三国志』今川平治・『風流曲三味線』おらん殺害--浮世草子研究会輪講追補

■付録CD解説の試み
倉員正江◎浮世草子の芸能関連挿絵をどう読むか

■エッセイ2
田中純◎元禄期の人形芝居
竹本千歳大夫◎おさん茂兵衛を訪ねて

■研究史を知る
矢野公和◎西鶴の実像
水谷隆之◎北条団水
近衛典子◎秋成の浮世草子

■ブックレビュー
ダニエル・ストリューブ◎畑中千晶著『鏡にうつった西鶴--翻訳から新たな読みへ』(2009年12月 おうふう刊)
大久保順子◎広嶋進著『西鶴新解--色恋と武道の世界』(2009年3月 ぺりかん社刊)
神谷勝広◎長谷川強著『近世文学考』(2007年6月 汲古書院刊)

■新刊紹介
杉本和寛◎『浮世草子研究資料叢書』(クレス出版刊)

■文献目録
藤川雅恵編◎青山学院大学図書館蔵『八文字屋本』複写文献一覧
西鶴・浮世草子研究文献目録(稿)[平成8〜平成14年]◎篠原進編
西鶴と浮世草子 最新文献ガイド[平成20・21年版]◎佐伯孝弘・杉本和寛・菊池庸介・水谷隆之編

■出版ニュース◎編集部編

■グローバリゼーションの中の西鶴・第4回
デイヴィッド・アサートン◎アメリカ合衆国における西鶴研究

■研究誌、あるいは研究メディアの未来
木越治◎私たちは、本を「自炊」できるだろうか?
飯倉洋一◎逆境こそチャンス
川平敏文◎学会、研究誌のゆくえ
染谷智幸◎21世紀、東アジア圏の文学研究用語は?--外国語・IT・漢字漢文
倉員正江◎人文科学系研究メディアの未来にむけて
篠原進◎文学研究の「ヒア アフター」

■編集後記

著者プロフィール

原 道生(ハラ ミチオ)
1936年生。明治大学名誉教授。東京大学大学院博士課程単位取得退学。
著書に『近松門左衛門(新潮古典文学アルバム)』(新潮社)、『近松集(鑑賞日本の古典)』(尚学図書)、『近松浄瑠璃集 上下(新日本古典文学大系)』(共著、岩波書店)、『日本文芸史--表現の流れ--近世』(共編、河出書房新社)などがある。
河合 眞澄(カワイ マスミ)
1952年生。大阪府立大学教授。京都大学大学院博士後期課程学修退学。博士(文学)。
著書に『近世文学の交流--演劇と小説--』(清文堂)、新日本古典文学大系『上方歌舞伎集』(共著、岩波書店)、『歌舞伎台帳集成』第1巻・第4巻・第26巻・第34巻(共著、勉誠社)、『上方狂言本 八』(共著、古典文庫)などがある。
倉員 正江(クラカズ マサエ)
1958年生。日本大学教授。早稲田大学大学院博士後期課程単位取得退学。
著書に『浮世草子時事小説集』(国書刊行会)、『八文字屋本全集』(共著、汲古書院)、『西沢一風全集』(共著、汲古書院)、『浮世草子研究資料叢書』(共著、クレス出版)などがある。

上記内容は本書刊行時のものです。

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