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 中世王朝物語全集

我が身にたどる姫君(下) 中世王朝物語全集21

片岡 利博(校訂・訳注)

A5判  250頁 上製
定価 4,500円+税
ISBN 978-4-305-40101-4 C3393
在庫僅少

奥付の初版発行年月 2010年08月
書店発売日 2010年08月24日
登録日 2010年06月07日

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解説

秘めた恋や密通、複雑な関係の恋情と嫉妬、友情と反目を通して、四十五年に及ぶ王朝恋愛絵巻を描く、中世王朝物語屈指の長編。下巻は上巻末で即位した女帝の善政や次世代の帝の様相、錯綜した恋模様を語り、大団円を迎える。

紹介

秘めた恋や密通、複雑な関係の恋情と嫉妬、友情と反目を通して、七代、四十五年に及ぶ王朝恋愛絵巻を描く、中世王朝物語屈指の長編。

上巻・巻四の女帝即位の記事を受けて、巻五では、女帝の善政が語られる。
巻六は巻五の並びの巻で、女帝の義妹である前斎宮とその周辺の人物の、奇妙で猥雑な生活が描かれる。
巻五巻末で女帝が急死し、即位した新帝は、皇太后への恋情に身を焼き、悩んだ皇太后は絶命し、帝も息を引き取る。
こうした不幸な出来事の反省から、今上は善政を心がけて政治改革をおしすすめている。
代々の帝の様相を縦軸に、物語は多くの錯綜した恋模様を語り、巻八巻末では、対抗し続けて来た左大臣・右大臣両家が深い縁に結ばれていることを描いて大団円を迎える。
周到に構成された、七代、四十五年に及ぶ中世王朝物語屈指の大作。

目次

凡例

我が身にたどる姫君(わがみにたどるひめぎみ) 片岡利博[校訂・訳注]

巻五 梗概 系図 本文 注
巻六 梗概 系図 本文 注
巻七 梗概 系図 本文 注
巻八 梗概 系図 本文 注

年立・改題

前書きなど

刊行に際して


 院政期から鎌倉時代の間に成った王朝物語は、
『松浦宮物語』『石清水物語』『有明の別』その他、
現存作品だけでも二十八部の多きに達するにかかわらず、
最近まで一様に「擬古物語」という称を与えられて、
ひたすら平安朝物語の模倣作とされ、
読むに値しないものと見なされてきた。
従って、大部分はごく少部数の原典の翻字があるのみで、
現代語訳もほとんど刊行されていないのが現状である。
 その結果、それらが一般の読者にまったく読まれなかったのは
やむを得なかったとしても、専門の研究者ですら、
この時期の物語の文体には特異な語彙や語法があるという点もあって、
右のような常識に甘んじて、
自ら作品を読み、研究を進める姿勢が乏しかった嫌いがあるように思われる。
これらの作品がこうしてひとしなみに継子扱いを受けてきた最大の理由は、
作品の内容にあるのではなく、
現代語訳がほとんど無かったという事実に由来するのである。
 もし、今、それぞれに読みやすい本文を立て、現代語訳を添えることが出来れば、
これらの作品の面目は、世上俄に一新され、
その評価にも再検討が加えられるに違いない
———我々は、数年以前から期せずして、この一致した見解の元に準備を重ね、
同志を糾合して、「中世王朝物語研究会」を組織し、
市古貞次・三角洋一編『鎌倉時代物語集成』七巻の本文の完結に引き続いて、
ここに本全集を刊行することにした。
日本文学史の数少ない盲点の一つが、この全集によって明らかにされ、
それが広く読まれることで、
その評価も見直される日の近いであろうことを期して疑わない。
ここに、江湖諸賢のご支援を切に望むものである。

編者

著者プロフィール

片岡 利博(カタオカトシヒロ)

上記内容は本書刊行時のものです。

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