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 中世王朝物語全集

雫ににごる/住吉物語 中世王朝物語全集11

室城 秀之(編著) / 桑原 博史(編著)

A5判  190頁 
定価 3,592円+税
ISBN 978-4-305-40091-8 C3393
在庫僅少

奥付の初版発行年月 1995年01月
書店発売日 1995年01月01日

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解説

帝と内侍督の悲恋。内侍督を慕う中納言。三者三様の悲しみと次世代の繁栄を描く。(雫ににごる)/継母の奸計により、結婚・入内を妨害された姫君が、住吉で幸せを掴む物語。継子苛めの代表作。(住吉物語)

紹介

雫ににごる(しづくににごる)室城秀之[校訂・訳注]

帝に離縁された内侍督は、若宮を生んで死ぬ。
若宮は、中宮の娘一品の宮のもとで育てられる。
翌年、悲しみの癒えぬ帝は、
若宮を春宮に、内侍督の兄を内大臣にし、
春宮に譲位した後、出家して即身成仏する。
帝・内侍督の悲恋と内大臣家の繁栄を描く。
脱落の内容と錯簡の修正に配慮した、
本物語初の注釈書。

住吉物語(すみよしものがたり)桑原博史[校訂・訳注]

母を失った中納言兼左衛門督の宮腹の姫君は、
継母の妊計によって、思いを寄せてきた四位の少将を
三の君にうばわれる。
入内話や結婚話をことごとく妨害された姫君は、
住吉の尼君を頼って京を離れる。
四位の少将は、初瀬の霊夢で姫君の居場所を知り、
京へ連れ帰り、子を設けて、一族は繁栄する。
数多くの伝本をもつ、継子苛め物語の代表作。

目次

凡例

雫ににごる(しづくににごる)室城秀之[校訂・訳注]

本文
梗概・系図・解題

住吉物語(すみよしものがたり)桑原博史[校訂・訳注]

本文
梗概・系図・解題
小学館蔵住吉物語絵巻 翻刻

前書きなど

刊行に際して


 院政期から鎌倉時代の間に成った王朝物語は、
『松浦宮物語』『石清水物語』『有明の別』その他、
現存作品だけでも二十八部の多きに達するにかかわらず、
最近まで一様に「擬古物語」という称を与えられて、
ひたすら平安朝物語の模倣作とされ、
読むに値しないものと見なされてきた。
従って、大部分はごく少部数の原典の翻字があるのみで、
現代語訳もほとんど刊行されていないのが現状である。
 その結果、それらが一般の読者にまったく読まれなかったのは
やむを得なかったとしても、専門の研究者ですら、
この時期の物語の文体には特異な語彙や語法があるという点もあって、
右のような常識に甘んじて、
自ら作品を読み、研究を進める姿勢が乏しかった嫌いがあるように思われる。
これらの作品がこうしてひとしなみに継子扱いを受けてきた最大の理由は、
作品の内容にあるのではなく、
現代語訳がほとんど無かったという事実に由来するのである。
 もし、今、それぞれに読みやすい本文を立て、現代語訳を添えることが出来れば、
これらの作品の面目は、世上俄に一新され、
その評価にも再検討が加えられるに違いない
———我々は、数年以前から期せずして、この一致した見解の元に準備を重ね、
同志を糾合して、「中世王朝物語研究会」を組織し、
市古貞次・三角洋一編『鎌倉時代物語集成』七巻の本文の完結に引き続いて、
ここに本全集を刊行することにした。
日本文学史の数少ない盲点の一つが、この全集によって明らかにされ、
それが広く読まれることで、
その評価も見直される日の近いであろうことを期して疑わない。
ここに、江湖諸賢のご支援を切に望むものである。

編者

著者プロフィール

室城 秀之(ムロキ ヒデユキ)
桑原 博史(クワハラ ヒロフミ)

上記内容は本書刊行時のものです。

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