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 中世王朝物語全集

恋路ゆかしき大将/山路の露 中世王朝物語全集8

宮田 光(編著) / 稲賀 敬二(編著)

A5判  354頁 
定価 4,700円+税
ISBN 978-4-305-40088-8 C3393
在庫僅少

奥付の初版発行年月 2004年06月
書店発売日 2004年06月01日

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解説

三人の貴公子たちがそれぞれの生涯の伴侶にめぐり逢うまでの恋の遍歴を描く/『源氏物語』宇治十帖の続編として「夢浮橋」巻の記事に続き本編では描かれなかった薫と浮舟の再会場面を中心に書かれた物語。

紹介

恋路ゆかしき大将(こひぢゆかしきたいしやう)

宮田 光[校訂・訳注]

恋路と端山・花染の三人の貴公子の、生涯の伴侶を求める物語。
恋路は幼い女二宮との恋を雛遊びの末に実らせ、
端山は、女一宮への禁じられた恋をやっと許される。
花染も伴侶を得て、三人ともめでたしめでたしの筈だったが——
絶世の美女・梅津女君の魅力の虜になった端山は、
女一宮の母后の逆鱗にふれ、女一宮との仲を裂かれて、
失意の余り、山に籠る。
梅津女君をめぐり、帝・恋路・花染の乱れた人間模様の中で、
実は、梅津女君は恋路だけを慕っているのであった。

山路の露(やまぢのつゆ)稲賀敬二[校訂・訳注]

『源氏物語』夢浮橋巻の続編。作者未詳。
浮舟を諦めきれない薫はたびたび小野に手紙を送り、
浮舟の弟小君を遣わすが、浮舟は頑固に拒絶する。
薫は自ら小野を訪れ、浮舟に恋情を訴えるが、
歌を詠みかわしただけで帰京する。
母との再会に感慨を深くする浮舟だが、
帰京を促す母の言葉にも耳を貸そうとはしない。
中世の源氏愛好者が生み出した浮舟と薫の「その後」の物語。

目次

凡例

恋路ゆかしき大将(こひぢゆかしきたいしやう)宮田 光[校訂・訳注]

第一本文 注
第二本文 注
第三本文 注
第四本文 注
第五本文 注
年立・系図・梗概・解題

山路の露(やまぢのつゆ)稲賀敬二[校訂・訳注]

本文 注
梗概・系図・解題・付載論文

前書きなど

刊行に際して


 院政期から鎌倉時代の間に成った王朝物語は、
『松浦宮物語』『石清水物語』『有明の別』その他、
現存作品だけでも二十八部の多きに達するにかかわらず、
最近まで一様に「擬古物語」という称を与えられて、
ひたすら平安朝物語の模倣作とされ、
読むに値しないものと見なされてきた。
従って、大部分はごく少部数の原典の翻字があるのみで、
現代語訳もほとんど刊行されていないのが現状である。
 その結果、それらが一般の読者にまったく読まれなかったのは
やむを得なかったとしても、専門の研究者ですら、
この時期の物語の文体には特異な語彙や語法があるという点もあって、
右のような常識に甘んじて、
自ら作品を読み、研究を進める姿勢が乏しかった嫌いがあるように思われる。
これらの作品がこうしてひとしなみに継子扱いを受けてきた最大の理由は、
作品の内容にあるのではなく、
現代語訳がほとんど無かったという事実に由来するのである。
 もし、今、それぞれに読みやすい本文を立て、現代語訳を添えることが出来れば、
これらの作品の面目は、世上俄に一新され、
その評価にも再検討が加えられるに違いない
———我々は、数年以前から期せずして、この一致した見解の元に準備を重ね、
同志を糾合して、「中世王朝物語研究会」を組織し、
市古貞次・三角洋一編『鎌倉時代物語集成』七巻の本文の完結に引き続いて、
ここに本全集を刊行することにした。
日本文学史の数少ない盲点の一つが、この全集によって明らかにされ、
それが広く読まれることで、
その評価も見直される日の近いであろうことを期して疑わない。
ここに、江湖諸賢のご支援を切に望むものである。

編者

著者プロフィール

宮田 光(ミヤタ ミツ)
稲賀 敬二(イケナガ ケイジ)

上記内容は本書刊行時のものです。

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