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怪人・子取り・ひとさらい 口承妖怪の現在

歴史・地理

伊藤龍平(著)

四六判  264頁 並製
定価 2,000円+税
ISBN 978-4-305-71102-1 C0039

書店発売予定日 2026年10月27日
登録日 2026年09月03日

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解説

書かれた、描かれたではなく“話された”妖怪
「はやく家に帰らないと○○が来るよ」――誰もが耳にしたことのある子脅しの言葉。本書は、その「○○」に当てはまる「子取り」をテーマとする民俗学研究

紹介

「はやく家に帰らないと○○が来るよ」誰もが耳にしたことのある子脅しの言葉。○○に当てはまる「子取り」をテーマとする民俗学研究

書かれた、描かれたではなく“話された”妖怪
「はやく家に帰らないと○○が来るよ」――誰もが耳にしたことのある子脅しの言葉。本書は、その「○○」に当てはまる「子取り」をテーマとする研究書です。現在の妖怪研究の多くは、過去の文献や図像に残された「書かれた妖怪」「描かれた妖怪」を対象としているのに対し、本書は、日常のやり取りのなかに現れては消える「話された妖怪」に着目。著者自身が収集した資料をもとに、いつ・どこで・誰が・何を・なぜ・どのように語ったかという生きた声の文脈から、伝承の動態を分析。さらに、人間と妖怪の中間に位置する「怪人」という概念を提唱し、子どもの伝承世界において実在の人物と妖怪がどのように混ざり合って認識されているかも考察します。「子取り」の事例を精査することで、口承文化のメカニズムを紐解くとともに、背景にある現代の家族や子どもの問題をも照射する。
民俗学を学ぶ方はもちろん、教育学や社会学に関心のある方にもおすすめの一冊。

【目 次】
序 口承文化のなかの妖怪
第一章 マーモが棲む山
一、 生きのびていた古妖怪 子脅しという伝承の場/二、謎のドロドロサン 「おうちオリジナル」の妖怪/三、ザシキワラシと住む 家族の記憶
COLUMN1 ダンジュウロウの復活
第二章 わが家の妖怪
一、マンモとマモウがいた日々 家族が伝承させた妖怪/二、カゴカルドンの正体 意味の喪失と獲得/三、オメンサンに連れて行かれた子 ケの日の来訪神
COLUMN2 ガーモージンが来るよ! イッタンモメンが来るよ!
第三章 怪しい声、怪しい音
一、モンモン談義 体験談になりにくい妖怪/二、夕間暮れの「Stranger」たち 柳田妖怪論・再考/三、弥三郎婆が来る夜 妖怪を生かす風土
COLUMN3 「ガモウに食わすぞ」雑感
第四章 来るのはだあれ?
一、「山のおじさん」とは何者か? あいまいな異郷との境界/二、テレビから生まれた子取り・怪人 だんらんの時間から生まれる怪異/三、「急ごしらえの名前」の妖怪 子脅しのライブ感
COLUMN4 子取りが来ない子脅し
第五章 人さらいのアイテム
一、袋とマントと刃物 異装の怪人/二、釣瓶を操るモノ 他動詞型の妖怪/三、蜜柑籠の子 暮らしに根づいた子脅し
COLUMN5 妖怪は家族になれるか?
第六章 子取りのプロフィール
一、片輪車の末裔 怪しい自動車が町を行く/二、サザエ鬼と、もったいないお化け 創作妖怪が話されるとき/三、クレンクレンのルーツ フィリピンから来た子取り妖怪
COLUMN6 アスワンと、ろくろ首の立ち位置
第七章 危険な大人たち
一、「子取ろ子取ろ どの子を取ろか……」 不穏な童謡/二、○○おじさんに気をつけろ 子ども同士の危険予知/三、「来る」のか「呼ぶ」のか? 親が子どもをさらう
COLUMN7 鳥取砂丘で人さらいに会う
第八章 となりは何をする人ぞ
一、 鎌おじさんの住む家 怪人にされた人たち/二、タンバリンおばさんとその仲間たち 学校の怪談の話され方/三、口裂け女のいる街角 口承妖怪の生息域
COLUMN8 アズキトギの声、母の声
注・参考文献一覧
怪人/子取り/人さらい索引
後書 家族の風景のなかの妖怪

目次

序 口承文化のなかの妖怪
第一章 マーモが棲む山
一、 生きのびていた古妖怪 子脅しという伝承の場/二、謎のドロドロサン 「おうちオリジナル」の妖怪/三、ザシキワラシと住む 家族の記憶
COLUMN1 ダンジュウロウの復活
第二章 わが家の妖怪
一、マンモとマモウがいた日々 家族が伝承させた妖怪/二、カゴカルドンの正体 意味の喪失と獲得/三、オメンサンに連れて行かれた子 ケの日の来訪神
COLUMN2 ガーモージンが来るよ! イッタンモメンが来るよ!
第三章 怪しい声、怪しい音
一、モンモン談義 体験談になりにくい妖怪/二、夕間暮れの「Stranger」たち 柳田妖怪論・再考/三、弥三郎婆が来る夜 妖怪を生かす風土
COLUMN3 「ガモウに食わすぞ」雑感
第四章 来るのはだあれ?
一、「山のおじさん」とは何者か? あいまいな異郷との境界/二、テレビから生まれた子取り・怪人 だんらんの時間から生まれる怪異/三、「急ごしらえの名前」の妖怪 子脅しのライブ感
COLUMN4 子取りが来ない子脅し
第五章 人さらいのアイテム
一、袋とマントと刃物 異装の怪人/二、釣瓶を操るモノ 他動詞型の妖怪/三、蜜柑籠の子 暮らしに根づいた子脅し
COLUMN5 妖怪は家族になれるか?
第六章 子取りのプロフィール
一、片輪車の末裔 怪しい自動車が町を行く/二、サザエ鬼と、もったいないお化け 創作妖怪が話されるとき/三、クレンクレンのルーツ フィリピンから来た子取り妖怪
COLUMN6 アスワンと、ろくろ首の立ち位置
第七章 危険な大人たち
一、「子取ろ子取ろ どの子を取ろか……」 不穏な童謡/二、○○おじさんに気をつけろ 子ども同士の危険予知/三、「来る」のか「呼ぶ」のか? 親が子どもをさらう
COLUMN7 鳥取砂丘で人さらいに会う
第八章 となりは何をする人ぞ
一、 鎌おじさんの住む家 怪人にされた人たち/二、タンバリンおばさんとその仲間たち 学校の怪談の話され方/三、口裂け女のいる街角 口承妖怪の生息域
COLUMN8 アズキトギの声、母の声
注・参考文献一覧
怪人/子取り/人さらい索引
後書 家族の風景のなかの妖怪

著者プロフィール

伊藤龍平(イトウリョウヘイ)
著者:伊藤龍平
1972年、北海道生まれ。國學院大學大学院文学研究科博士課程後期修了。博士(文学)。台湾・南台科技大学助理教授を経て、現在、國學院大学教授。専攻は伝承文学。かほく市史編集専門委員。
著書に『江戸の俳諧説話』(翰林書房)『ツチノコの民俗学』『江戸幻獣博物誌』『ネットロア』『怪談の仕掛け』『現代台湾鬼譚』(謝佳静との共著)『何かが後をついてくる』(いずれも青弓社)『怪談おくのほそ道』『棗と石榴』(尉天驄 著、葉蓁蓁との共訳)(国書刊行会)『恋する赤い糸』(陳卉如との共著)(三弥井書店)
『ヌシ』(笠間書院)など。

上記内容は本書刊行時のものです。

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