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日本人はなぜ、五七五七七の歌を愛してきたのか

錦 仁(編) / 和歌文学会(監修) / 浅見 和彦(著) / 宇津木 言行(著) / 奥村 晃作(著) / 佐藤 通雅(著) / 島内 景二(著) / 田宮 朋子(著) / 中村 文(著) / 原田 信男(著) / 平野 多恵(著) / 松坂 弘(著) / 松本 郁代(著) / 渡部 泰明(著) / 渡邉 裕美子(著)

四六判  272頁 並製
定価 1,900円+税
ISBN 978-4-305-70824-3 C0092
在庫あり

奥付の初版発行年月 2016年12月
書店発売日 2016年12月09日
登録日 2016年11月14日

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紹介

『万葉集』から今日まで約一三〇〇年、日本人は三一文字の歌を止めようとしない。この短い表現形式を愛して止まないのはなぜか。
もっともっとみんなで歌について語り合うために、知っておきたいことを「和歌はどう日本を作ってきたのか」「和歌の伝統はどう創られてきたのか」「和歌の広がりをどう見ていくのか」「短歌を詠んで生きるとは」という全4章で案内する。私たちのまだ知り得ないものが、歌にはたくさん隠されてる! 執筆は、浅見和彦/宇津木言行/奥村晃作/佐藤通雅/島内景二/田宮朋子/中村 文/錦  仁/原田信男/平野多恵/松坂 弘/松本郁代/渡部泰明/渡邉裕美子。和歌文学会監修。

【和歌はこの国において、いかなる役割を果たしてきたのか。優美な和歌の陰に、私たちのまだ知り得ないものが隠れているのではないか。飽くなき追究が必要であろう。和歌=優美、という見方に固執して終わるなら、あまりに一面的すぎる。
 多くの人々と歌について語り合う広場をつくりたい。古典の和歌はもとより、現代歌人の短歌をもっと読んでみたい。歴史ある共有文化である歌がさらに発展し、未来へ継承されてゆくだろう。】…あとがきより

目次

はじめに―本書を手にする方へ
歌は時代を超えて/構成と内容

第1章●和歌はどう日本を作ってきたのか
[和歌は、神世の昔に始まるという。かたちはそのままに短歌として今に続く。歴史を超えて生き続ける和歌によって、どのような国を作り上げようとしたのか。]

1 後鳥羽院の野心―和歌の帝国▼渡邉裕美子
京都白川の今昔/後鳥羽院の最勝四天王院/最勝四天王院の完成まで/歌と名所絵/最勝四天王院の内部空間/歌の役割/野心の結末

2 歌枕と名所―和歌に包まれた国▼錦 仁 
歌枕を見て参れ/歌合と名所/『古今集』の仮名序/和歌に包まれた国/「浮島」は実在するという論理/同じ名所が複数ある/歌枕は共有し分有される/和歌の力

第2章●和歌の伝統はどう創られてきたのか
[平安時代の歌人たちは『古今集』を仰ぐべき古典として詠歌に励んだ。その古典たるゆえんを明らかにし、和歌の流れを明らかにする。平安和歌から中世和歌への歩みが見えてくるように。]

1 君に語る『古今集』―大人の美学▼渡部泰明 
『古今集』は大人の歌集/見立てという技法/比喩と見立ての違い/演技としての見立て/「うつせみの世」の歌/詠み手にとっての見立て/無私の心 

2 源俊頼から藤原俊成・定家へ▼中村 文 
和歌の新しさ/閉塞感の背景/俊頼の試み/古い方法の新しい可能性/俊成の試み/伝統に繋がる 

3 西行という巨人―詩魂の系譜▼宇津木言行
和歌の新しい領域/西行独自の語の採集/ことばの多様性をひらく/音韻への関心/西行から芭蕉へ

第3章●和歌の広がりをどう見ていくのか
[和歌はあらゆるところに生きている。日本文化を、奥深くから、ゆたかに築き上げてきたのが和歌である。図像、庭園、占い、景観、飲食をとりあげてみた。和歌の広がりにきっと読者は驚くだろう。]

1 [図像] 和歌をめぐる図像―密教化する秘説の視覚性▼松本郁代 
はじめに―秘説による図像化とは/「いなおほせとり」とは何者か?/羽のある人物は誰か/密教における図像/おわりに 

2 [庭園] 六義園から歌を見る―日本文化の力▼島内景二 
空間芸術を目指した和歌/六義園の遊芸門と久護山/武蔵野のど真ん中の大海原/新玉松という和歌の聖地/正しく生きるとは/楽しく生きるとは/人は、なぜ生きるのか/古代から現代まで/日本と中国と天竺/和歌は、異文化と調和する/和歌・短歌の生命力/和歌、そして『源氏物語』の力を信じる 

3 [占い] 神が降りる、神と遊ぶ―歌占の世界▼平野多恵 
おみくじ/神のお告げ/巫女の神がかり/謡曲「歌占」/神おろしの歌/時代を映す鏡 

4 [景観] 歌枕の危機―姨捨山と余呉の海▼浅見和彦 
姨捨山/余呉の海 

5 [飲食] 飲食は和歌や短歌にどう詠われてきたか▼原田信男 
はじめに―飲食の位置/和歌における飲食―古代・中世・近世/近代短歌のなかの食―文学の一角を占めて/現代短歌のなかの食―人間行動の表現として

第4章●短歌を詠んで生きるとは
[現代の歌人は、なぜ短歌を作るのか。何を見つめて、どのように表現するのか。和歌を研究する人は、古典歌人の「心」を見つめ、表現を味わう。それなら現代歌人の「心」は、どうか。垣根を越えて出会えるのではないか。]

1 私の短歌作法▼松坂 弘
体験の一例/「詠む」のか「書く」のか/「説明」「記録」「伝達」/初心を忘れない/歌会への出席の薦め

2 何を選び、何をうたうか▼田宮朋子
何をうたうか/

3 「ただごと歌」を創る▼奥村晃作
蘆庵の「ただごと歌」/私の短歌観

4 私の短歌―震災以後▼佐藤通雅
ことばの壊滅、その後/

あとがきにかえて―優美な和歌の陰に
和歌の歴史/和歌は優美/和歌の政治性/和歌イコール日本/和歌に隠されたもの

執筆者一覧

著者プロフィール

錦 仁(ニシキ ヒトシ)
1947年・山形県生。東北大学大学院博士課程中退。博士(文学)。現在新潟大学名誉教授。著書『中世和歌の研究』(桜楓社、1991)、『浮遊する小野小町―人はなぜモノガタリを生みだすのか』(笠間書院、2001)など。
和歌文学会(ワカブンガクカイ)
昭和三十年六月二十六日創立。和歌文学並びに和歌に関係深い諸科学の助長発達をはかることを目的とした、和歌研究者による学会。
http://wakabun.jp/
浅見 和彦(アサミ カズヒコ)
一九四七年・東京都生。東京大学大学院博士課程中退。現在成蹊大学名誉教授。著書『東国文学史序説』(岩波書店、二〇一二)、『鴨長明と方丈記―波乱の生涯を追う』(NHK出版、二〇一六)他。
宇津木 言行(ウツギ ゲンコウ)
一九五七年・千葉県生。北海道大学大学院博士後期課程単位取得退学。西澤美仁・久保田淳共著『山家集/聞書集/残集(和歌文学大系)』(明治書院、二〇〇三)他。
奥村 晃作(オクムラ コウサク)
一九三六年・長野県生。東京大学経済学部卒業。宮柊二に師事。歌誌「コスモス」の元選者・編集委員。歌集『ビビッと動く』(立花書林、二〇一六)、歌書『隠遁歌人の源流―式子内親王 能因 西行』(笠間書院、一九七五)他。
佐藤 通雅(サトウ ミチマサ)
一九四三年・岩手県生。東北大学教育学部卒業。個人編集誌「路上」を刊行し、現在に至る。歌集『昔話』(いりの舎、二〇一三)、評論『宮柊二 柊二初期及び『群鶏』論』(柊書房、二〇一二)他。
島内 景二(シマウチ ケイジ)
一九五五年・長崎県生。東京大学大学院博士課程退学。博士(文学)。現在電気通信大学教授。著書『柳沢吉保と江戸の夢』(笠間書院、二〇〇九)、『心訳「鳥の空音」―元禄の女性思想家、飯塚染子、禅に挑む』(笠間書院、二〇一三)他。
田宮 朋子(タミヤ トモコ)
一九五〇年・新潟県生。東洋大学社会学部卒業。コスモス短歌会会員・選者。歌集『雛の時間』(柊書房、一九九九)、『星の供花』(柊書房 二〇〇四)、『雪月の家』(角川書店、二〇一〇)、『一滴の海』(本阿弥書店、二〇一五)。
中村 文(ナカムラ アヤ)
一九五三年・愛媛県生。立教大学大学院博士後期課程満期退学。博士(文学)。現在埼玉学園大学人間学部教授。著書『後白河院時代歌人伝の研究』(笠間書院、二〇〇五)他。
原田 信男(ハラダ ノブオ)
一九四九年・栃木県生。明治大学大学院博士課程中退。博士(史学)。現在国士舘大学21世紀アジア学部教授。著書『中世村落の景観と生活』(思文閣出版、一九九九)、『歴史のなかの米と肉』(平凡社、一九九三)、『食をうたう』(岩波書店、二〇〇八)他。
平野 多恵(ヒラノ タエ)
一九七三年・富山県生。東京大学大学院博士課程単位取得退学。博士(文学)。現在成蹊大学教授。著書『明恵 和歌と仏教の相克』(笠間書院、二〇一一)、共著『明恵上人夢記訳注』(勉誠出版、二〇一五)他。
松坂 弘(マツザカ ヒロシ)
一九三五年・長野県生。國學院大學文学部卒業。岡野弘彦に師事。平成二年短歌誌「炸」を創刊し代表。著書『実践・短歌塾』(角川書店、二〇一〇)、歌集『安息は午後に』(砂子屋書房、二〇一二)他。
松本 郁代(マツモト イクヨ)
一九七四年・静岡県生。立命館大学大学院文学研究科博士課程修了。博士(文学)。現在横浜市立大学准教授。著書『中世王権と即位灌頂』(森話社、二〇〇五)、共編著『儀礼の力』(法蔵館、二〇一〇)他。
渡部 泰明(ワタナベ ヤスアキ)
一九五七年・東京都生。東京大学大学院博士課程中退。博士(文学)。現在東京大学教授。著書『中世和歌の生成』(若草書房、一九九九)、『和歌とは何か』(岩波書店、二〇〇九)他。
渡邉 裕美子(ワタナベ ユミコ)
一九六一年生。早稲田大学大学院文学研究科博士後期課程中退(研究指導修了による)。博士(文学)。現在立正大学准教授。著書『新古今時代の表現方法』(笠間書院、二〇一〇)、『歌が権力の象徴になるとき 屏風歌・障子歌の世界』(角川学芸出版、二〇一一)他。

上記内容は本書刊行時のものです。

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