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 コレクション日本歌人選 4

源平の武将歌人

上宇都 ゆりほ(著)

四六判  122頁 並製
定価 1,200円+税
ISBN 978-4-305-70647-8 C0092
在庫あり

奥付の初版発行年月 2012年06月
書店発売日 2012年07月06日
登録日 2012年06月14日

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書評情報

2013-02-24 日本経済新聞 

解説

うたの森に、ようこそ。
柿本人麻呂から寺山修司、塚本邦雄まで、日本の代表的歌人の秀歌そのものを、堪能できるように編んだ、初めてのアンソロジー、全六〇冊。「コレクション日本歌人選」の、源平の武将歌人です。

紹介

日本の代表的歌人の秀歌を堪能するアンソロジー「コレクション歌人選」(3期・全60冊)。源頼朝・平清盛など、源平の武将歌人。

うたの森に、ようこそ。
柿本人麻呂から寺山修司、塚本邦雄まで、日本の代表的歌人の秀歌そのものを、堪能できるように編んだ、初めてのアンソロジー、全六〇冊。「コレクション日本歌人選」の、源平の武将歌人です。

源平の武将にとって和歌とは、
朝廷との交渉において必要不可欠な教養であり、
政治的手段でもあった。

源平の武将歌人(げんぺいのぶしょうかじん)
清盛の父で、平氏として初めて朝堂(ちょうどう)に昇った平忠盛(たいらのただもり)、鎌倉幕府を開いた源頼朝(みなもとのよりとも)など、源平の武将たちは優れた歌人でもあった。彼らが和歌を学んだのは、和歌が単なる文化を超えて、貴族の共同体意識に深く関わっていたからである。源平の武将たちが貴族の間で政治的駆け引きを行うためには和歌は必要不可欠な知識であり、御家人(ごけにん)を統治するための手段となった。武士とは何か。和歌とは何か。源平の武将たちが遺した和歌を通して、貴族から武士への時代の転換点を探る画期的な書。

目次

01 中々に言ひも放たで信濃なる木曾路の橋のかけたるやなぞ(源頼光)
02 木の葉散る宿は聞き分くことぞなき時雨する夜も時雨せぬ夜も(源頼実)
03 夏山の楢の葉そよぐ夕暮は今年も秋の心地こそすれ(源頼綱)
04 吹く風をなこその関と思へども道もせに散る山桜かな(源義家)
05 思ふとはつみ知らせてきひひな草わらは遊びの手たはぶれより(源仲正)
06 もろともに見し人もなき山里の花さへ憂くて訪はぬとを知れ(同)
07 有明の月も明石の浦風に波ばかりこそ寄ると見えしか(平忠盛)
08 うれしとも中々なれば石清水神ぞ知るらん思ふ心は(同)
09 思ひきや雲居の月をよそに見て心の闇にまよふべしとは(同)
10 またも来ん秋を待つべき七夕の別るるだにもいかが悲しき(同)
11 深山木のその梢とも見えざりし桜は花にあらはれにけり(源頼政)
12 人知れぬ大内山の山守は木隠れてのみ月を見るかな(同)
13 庭の面はまだかわかぬに夕立の空さりげなく澄める月かな(同)
14 埋もれ木の花咲くこともなかりしに身のなる果てぞ悲しかりける(同)
15 卵ぞよ帰りはてなば飛びかけり育くみたてよ大鳥の神(平清盛)
16 家の風吹くともみえぬ木の許に書き置く言の葉を散らすかな(平経盛)
17 いかにせむ御垣が原に摘む芹の音にのみ泣けど知る人のなき(同)
18 今ぞ知る御裳濯河の流れには波の下にも都ありとは(平時子)
19 燃え出づるも枯るるも同じ野辺の草いづれか秋に逢はで果つべき(祇王)
20 眺むれば濡るる袂に宿りけり月よ雲居の物語せよ(源仲綱)
21 恋しくは来てもみよかし身に添へる影をばいかが放ちやるべし(同)
22 伊勢武者はみな緋縅の鎧着て宇治の網代にかかりぬるかな(同)
23 今日までもあればあるかの我が身かは夢のうちにも夢を見るかな(平教盛)
24 返り来む事は堅田に引く網の目にも溜まらぬ我が涙かな(平時忠)
25 墨染めの衣の色と聞くからによその袂も絞りかねつつ(平重盛)
26 浄土にも剛のものとや沙汰すらん西に向かひて後ろ見せねば(熊谷直実)
27 さざ波や志賀の都は荒れにしを昔ながらの山桜かな(平忠度)
28 行き暮れて木の下蔭を宿とせば花や今宵の主ならまし(同)
29 いづくにか月は光を止むらん宿りし水も氷ゐにけり(平親宗)
30 都をば今日を限りの関水にまた逢ふ坂の影や映さむ(平宗盛)
31 源は同じ流れぞ石清水堰き上げて賜べ雲の上まで(源頼朝)
32 陸奥の言はで忍ぶはえぞ知らぬ書き尽くしてよ壺の碑(同)
33 和泉なる信太の森の尼鷺はもとの古枝に立ち返るべし(同)
34 散るぞ憂き思へば風もつらからず花を分きても吹かばこそあらめ(平経正)
35 千早振る神に祈りのかなへばやしるくも色の表れにける(同)
36 住み馴れし都の方はよそながら袖に波越す磯の松風(平知盛)
37 思ひきや深山の奥に住居して雲居の月をよそに見むとは(建礼門院徳子)
38 澄みかはる月を見つつぞ思ひ出づる大原山のいにしへの空(平重衡)
39 住み馴れし古き都の恋しさは神も昔に思ひ知るらん(同)
40 積もるとも五重の雲は厚くとも祈る心に月を宿さん(北条政子)
41 いづくとも知らぬ逢瀬の藻塩草書き置く跡を形見とも見よ(平維盛)
42 生まれては終に死ぬてふ事のみぞ定めなき世に定めありける(同)
43 六道の道の衢に待てよ君後れ先立つ習ひありとも(武蔵坊弁慶)
44 思ふより友を失ふ源の家には主あるべくもなし(源義経)
45 ある程があるにもあらぬうちになほかく憂き事を見るぞ悲しき(平資盛)
46 流れての名だにも止まれ行く水のあはれはかなき身は消えぬとも(平行盛)
47 昨日こそ浅間は降らめ今日はただ三原なぎ給へ夕立の神(梶原景季)
48 しづやしづ倭文の苧環繰り返し昔を今になすよしもがな(静御前)
49 宇津の山現にてまた越え行かば夢と見よとや跡残しけむ(宇都宮頼綱)
50 我が来つる道の草葉や枯れぬらむあまり焦がれて物を思へば(源義高)

著者プロフィール

上宇都 ゆりほ(カミウト ユリホ)
1968年大阪府生。お茶の水女子大学大学院人間文化研究科(博士課程)単位取得満期退学。現在 聖学院大学非常勤講師。
主要論文「日本中世和歌におけるミメーシス」(日本病跡学雑誌)「藤原定家考—天才形成の構造—」(新宮一成共著、日本病跡学雑誌)[日本病跡学会奨励賞受賞]

上記内容は本書刊行時のものです。

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