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 コレクション日本歌人選 4

源俊頼

高野瀬 恵子(著)

四六判  120頁 並製
定価 1,200円+税
ISBN 978-4-305-70646-1 C0092
在庫あり

奥付の初版発行年月 2012年07月
書店発売日 2012年08月06日
登録日 2012年07月11日

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解説

うたの森に、ようこそ。
柿本人麻呂から寺山修司、塚本邦雄まで、日本の代表的歌人の秀歌そのものを、堪能できるように編んだ、初めてのアンソロジー、全六〇冊。「コレクション日本歌人選」の、源俊頼です。

紹介

日本の代表的歌人の秀歌を堪能するアンソロジー「コレクション歌人選」(3期・全60冊)。実作に評論に活躍した平安歌人、源俊頼。

うたの森に、ようこそ。
柿本人麻呂から寺山修司、塚本邦雄まで、日本の代表的歌人の秀歌そのものを、堪能できるように編んだ、初めてのアンソロジー、全六〇冊。「コレクション日本歌人選」の、源俊頼です。

和歌の表現に行き詰まりが生じた時代、
思い切った表現と風格ある和歌を詠いあげ、
勅撰集の撰者となった、平安末期、第一の歌人。

源俊頼(みなもとのとしより)
和歌の表現に行き詰まりが生じた十一世紀末から十二世紀初め、歌の実作にも評論活動にも縦横の才を発揮した歌人。貴族社会での栄達がかなわない嘆きを抱えつつ、ライバル藤原基俊らと競って和歌に精進、父譲りの才能の上に万葉語や俗語などを取り入れて新しい表現を生み出す。『堀河百首』をまとめ、勅撰集『金葉集』を編纂、『俊頼髄脳』に結実した歌論を子の俊恵に伝えた。藤原俊成・定家父子にも大きな影響を与えた歌人の「歌作り」のあり方や、人間としての横顔を描く。

目次

01 春のくる朝の原を見わたせば霞も今日ぞ立ちはじめける
02 庭も狭に引きつらなれる諸人の立ちゐる今日や千代の初春
03 春日野の雪を若菜につみそへて今日さへ袖のしをれぬるかな
04 梅が枝に心も雪のかさなるを知らでや人の訪へといふらむ
05 春雨は降りしむれども鶯の声はしをれぬものにぞありける
06 山桜咲きそめしよりひさかたの雲ゐに見ゆる滝の白糸
07 はかなしな小野の小山田作りかね手をだにも君果ては触れずや
08 梢には吹くとも見えで桜花かほるぞ風のしるしなりける
09 春霞たなびく浦は満つ潮に磯こす波の音のみぞする
10 白河の春の梢を見渡せば松こそ花の絶え間なりけれ
11 掃く人もなき古里の庭の面は花散りてこそ見るべかりけれ
12 帰る春卯月の忌にさしこめてしばし御阿礼のほどまでも見ん
13 待ちかねて訪ねざりせば時鳥たれとか山の峡に鳴かまし
14 雪の色を盗みて咲ける卯の花は冴えでや人に疑はるらむ
15 おぼつかないつか晴るべき佗び人の思ふ心や五月雨の空
16 この里も夕立しけり浅茅生に露のすがらぬ草の葉もなし
17 風ふけば蓮のうき葉に玉こえて涼しくなりぬ蜩の声
18 澄みのぼる心や空を払ふらん雲の塵ゐぬ秋の夜の月
19 山の端に雲の衣を脱ぎすててひとりも月の立ちのぼるかな
20 初雁は雲ゐのよそに過ぎぬれど声は心に留まるなりけり
21 むら雲や月の隈をばのごふらん晴れゆくままに照りまさるかな
22 うづら鳴く真野の入江の浜風に尾花なみよる秋の夕暮れ
23 あすも来む野路の玉川萩こえて色なる波に月やどりけり
24 染めかけて籬にさほす藤袴まだきも鳥の踏み散らすかな
25 さを鹿のなく音は野べに聞こゆれど涙は床のものにぞありける
26 嵐をや葉守の神もたたるらん月に紅葉の手向けしつれば
27 古里は散るもみぢ葉にうづもれて軒のしのぶに秋風ぞふく
28 明けぬともなほ秋風はおとづれて野辺のけしきよ面変りすな
29 いかばかり秋の名残をながめまし今朝は木の葉に嵐ふかずは
30 日暮るればあふ人もなし正木散る峰の嵐の音ばかりして
31 はし鷹をとり飼ふ沢に影みればわが身もともに鳥屋がへりせり
32 衣手の冴えゆくままにしもとゆふ葛城山に雪はふりつつ
33 柴の庵のねやの荒れまにもる雪はわがかりそめの上着なりけり
34 君が代は松の上葉にをく露のつもりて四方の海となるまで
35 曇りなく豊さかのぼる朝日には君ぞつかへん万代までに
36 夜とともに玉ちる床のすが枕見せばや人に夜半のけしきを
37 君恋ふと鳴海の浦の浜ひさぎ萎れてのみも年を経るかな
38 数ならで世に住の江の澪標いつを待つともなき身なりけり
39 憂かりける人を初瀬の山おろしよはげしかれとは祈らぬものを
40 葦の屋のしづはた帯の片むすび心やすくもうちとくるかな
41 あさましやこは何事のさまぞとよ恋ひせよとても生まれざりけり
42 涙をば硯の水にせきれつつ胸を焼くとも書く御法かな
43 日の光あまねき空の気色にもわが身ひとつは雲がくれつつ
44 行く末を思へばかなし津の国の長柄の橋も名は残りけり
45 上における文字は真の文字なれば歌も黄泉路を助けざらめや
46 蜘蛛の糸かかりける身のほどを思へば夢の心地こそすれ
歌人略伝
略年譜
解説「源俊頼--平安後期歌人にふれる楽しさ--」(高野瀬恵子)
読書案内
【付録エッセイ】「俊頼と好忠」(馬場あき子)

著者プロフィール

高野瀬 恵子(タカノセ ケイコ)
1957年千葉県生。総合研究大学院大学博士課程修了。博士(文学)。現在 都留文科大学ほか、非常勤講師。
主要著書・論文『肥後集全注釈』(共著・新典社)「院政期女房歌人『堀河』考」(『国文学研究資料館紀要文学研究篇』34号)

上記内容は本書刊行時のものです。

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